地球近傍天体(NEO)と潜在的危険小惑星(PHA)の分類基準と観測網

📅 2026-08-29 ✍️ Asteroid3D 天文科学チーム 🔭 NASA JPL CNEOS連動

天文学では、地球に接近する小惑星を軌道形状や危険度に応じて厳密に分類しています。その定義と世界的な監視体制を解説します。

1. 地球近傍天体(NEO: Near Earth Objects)の4大分類 太陽からの距離(近日点距離 $q$)が 1.3 AU 未満の天体をNEOと呼び、地球軌道との交差パターンにより4つに分類されます: 1. **アティラ群(Atiras / Apohele)**: 軌道全体が地球軌道の内側にある天体(遠日点 $Q < 0.983 \text{ AU}$)。太陽光に隠れて発見が最も困難。 2. **アテン群(Atens)**: 地球軌道の内側を主とするが地球軌道と交差する天体($a < 1.0 \text{ AU}$, $Q > 0.983 \text{ AU}$)。アポフィスが該当。 3. **アポロ群(Apollos)**: 地球軌道の外側を主とするが地球軌道と交差する天体($a \ge 1.0 \text{ AU}$, $q \le 1.017 \text{ AU}$)。NEOの過半数を占める。 4. **アモール群(Amors)**: 地球軌道のすぐ外側を周回し、現時点では交差しない天体($1.017 < q < 1.3 \text{ AU}$)。

2. 潜在的危険小惑星(PHA: Potentially Hazardous Asteroid)の定義 以下の2つの条件を同時に満たす天体をPHAとして最優先監視対象に指定しています: 1. **地球との最小軌道交差距離(MOID)** が **0.05 AU(約750万km / 月距離の約19.5倍)以下**。 2. **絶対等級 $H \le 22.0$**(直径が約140m以上)。

3. グローバル観測ネットワーク パンスターズ(Pan-STARRS)、カタリナ・スカイサーベイ、宇宙望遠鏡NEOWISE、そして次世代のNEOサーベイヤー(赤外線宇宙望遠鏡)が24時間体制で新天体の早期発見を行っています。

☄️ Asteroid3D リアルタイム3Dシミュレーター

アポフィス、ベンヌ、最新の地球接近天体の軌道を3D地球儀上でリアルタイムシミュレーション!

🚀 3Dシミュレーターで軌道を見る